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等分割平均法

 等分割平均法とは、「フーリエ級数で表すことのできる任意の曲線があるとき、任意の自然数nに対して、その曲線の位相を2π/nずつシフトしたn個の曲線の平均値をとると、もとの曲線が持つnの整数倍次のフーリエ級数の総和が得られる」というものです。

 変数θの周期関数をF(θ)とすると、F(θ)は式(1)のようにフーリエ関数に展開できます。

 ここで、Em,αmはそれぞれm次のフーリエ成分の振幅と位相角です。
 任意の自然数nに対して、F(θ)の位相を2π/nずつ、ずらしたn個の曲線を平均した関数をFn(θ)とすると、Fn(θ)は次のように表せます。

 式(2)に式(1)を代入し、変形、加法定理などを使って整理すると、最終的に式(3)が得られます。ここで、kは自然数で、m=k・nです。

 すなわち、式(3)から、F(θ)の位相を2π/nずつシフトして平均をとったFn(θ)は、F(θ)のnの整数倍次のフーリエ級数に展開できることが分かります。